一人でやることが、ずっと誠実だと思っていました。
誰にも気を遣わず、自分の判断で動き、自分の責任で終わらせる。
それは、私にとって一番シンプルで、一番迷いの少ない働き方でした。
私にとっての誠実さは、この施術や接客で、お客様が本当に安心できているか、あとで後悔しない仕事ができているかを、何度も考えること。
だからこそ、人を雇うという選択は、簡単にできるものではありませんでした。
人を雇うということは、仕事を分けることではなく、責任を分け合うこと。
うまくいかなかった時、その人の迷いや不手際も含めて、最終的に引き受けるのは自分。
それなら最初から、一人でやった方がいい。そう思っていました。
それに想いは、簡単には伝わらない。
ずっと今までそうでした。
同じ言葉を使っても、同じ温度で仕事ができるとは限らない。
私が今まで大切にしてきた向き合い方や基準を、本当に共有できるのか。
その不安が、人を迎えることをずっと遠ざけていました。
だから私は、「一人でやる」という選択を続けてきました。
それは、楽だからではなく、誰かに期待するほど、自分が傷ついてしまうことを 知っていたからでした。
けれど続けていく中で、一つだけ、はっきりしてきたことがありました。
一人で抱え続けることで、自分自身の余裕がなくなり、大切にしたかった誠実さが、少しずつ揺らぎ始めていたこと。
そう感じた時、私は初めて、「一人でやる以外の形」を考え始めました。
不安も、迷いを抱えながら それでもここから、人と向き合う章へと、静かに進み始めていきます。





